第24回胸部放射線研究会の当番世話人を務めさせていただきます栗原から一言ご挨拶とお願いを申し上げます。
本研究会は４半世紀近く画像・病理相関を基軸とした症例を集め学ぶ機会として日本の胸部放射線レベルの向上に大きく寄与して参りました。前回からさらに、より実践的な症例を拾い上げるため臨床診断症例を含め、要望演題を設けコメンテイターとして呼吸科医を招き臨床家の声を聞く機会を創りました。この企画は開催後のアンケートによると大変好評であったので、今年も継続することにしました。今年の要望演題は「膠原病・血管炎（原病の画像診断のみならず、治療や合併症で画像が興味深いものを含む）」で、多彩な画像を呈する疾患群ですが、病理診断が得にくく臨床診断が重要となる領域を皆さんと学びたいと思います。コメンテイターは膠原病、血管炎の臨床医にお願いしています。
また、昨年のアンケートで要望の多かったfilm interpretationの企画ですが、限られた日程の中で実施するのが難しいので、今回はQuiz演題を企画しました。これは、演者に疾患名を伏せてpresentationしていただき、座長との掛け合いのもと、会場から答えを募ったり、簡単な議論をして、最後に種明かしをしていただくものです。短い時間ですが、参加される皆さん全員が画像を見て考える機会を持ちたいと思います。こちらに関しても、印象的な画像、見過ごしてはいけない画像を呈した症例をお持ちの方は是非演題登録してください。
今年の胸部放射線研究会は横浜で開催されます。皆さん慣れ親しんだ地での開催ですが、初秋の横浜は大変過ごしやすい時期でもあり、また新しい発見もあることと思います。是非多数の方々にご参加いただきますようお願い申し上げます。

当番世話人　栗原 泰之　聖マリアンナ医科大学放射線医学講座